IPC マンスリーレポート 7月号

特報:IPCは「グローバル・エレクトロニクス・アソシエーション」へ

このたび、IPCは、2025年6月23日に「Global Electronics Association(グローバル・エレクトロニクス・アソシエーション)」へと改称したと発表しました。Institute for Printedとして発足したIPCも、この70年の間に、会員・ユーザーを支えるために絶えず変化、成長を遂げてきました。この新名称は、今日行っているエレクトロニクス業界全体への取り組みをより正確に表すものだとしています。
同アソシエーションは『より良いエレクトロニクスで、より良い世界を』をスローガンに、今後一層、OEMから材料、設備まで、サプライチェーン全体を支援していきます。
「エレクトロニクスのエコシステムは極めて複雑」で、「外部環境に強い柔軟な体制(レジリエンス)こそが、競争力の鍵」であるとし、社長兼CEOのジョン・ミッチェル氏は、日本市場の重要性にも触れながら、「産業界、政府、ステークホルダーとともに、健全で持続可能なグローバル・サプライチェーンの構築に取り組んでいく」と述べています。
なお、業界標準および認証プログラムについては、製品の信頼性と一貫性を確保するために不可欠であることから、引き続き「IPC」ブランドが用いられることが明言されています。つまり、IPC基準書やIPCの認証トレーニングといった名称に変更はなく、引き続きグローバルなエレクトロニクス業界の基準書、認証資格としてご活用いただけます。

IPC-1602A、PCBの取扱いと保管に関する基準書の日本語版が好評発売中

IPC-1602『プリント基板の取扱いと保管に関する規格』の最新となる改訂A版の日本語版が、いよいよ販売開始となりました。IPC-1602は、プリント基板の取り扱いや包装、保管に関する業界唯一の標準規格であり、汚染や物理的損傷、はんだ付け性の劣化、静電気放電(ESD)、吸湿からの保護を主題としています。
プリント基板の品質と信頼性を確保するため、グローバルで「当然」と考えられている取扱い及び保管に関しての重要な指針を得ることができます。

IPCトレーニングの予定

  • 8月19日(火)~22日(木) IPC-7711/21CIS 新規トレーニング 於:東京会場
  • 9月2日(火)~4日(木) J-STD-001CIS 新規トレーニング 於:名古屋会場
  • 9月9日(火)・10日(水) J-STD-001CIS及びIPC-7711/21CIS 更新トレーニング 於:東京会場
  • 9月11日(木)・12日(金) J-STD-001CIS及びIPC-7711/21CIS 更新トレーニング 於:東京会場
  • 10月7日(火)~9日(木) J-STD-001CIS 新規トレーニング 於:東京会場

※この他の開催予定は、こちら(https://training.ipcstore.jp/schedule/)よりご確認ください。

※初めてスペシャリスト資格の取得を目指す方は、「人材開発支援助成金」の活用もご検討ください。「人材開発支援助成金」は、厚生労働省の提供する助成金プログラムです。

台湾のトップテクノロジーを訪ねて:IPCによるスマート製造の推進

イノベーションの世界的拠点であり、電子産業の要でもある台湾は、テクノロジーと製造の最前線をリードしています。IPCは10年前より台湾にオフィスを設立し、現在では、地域内に約200社の会員企業を持ち、標準化、教育、技術進歩の推進に力を注ぎ続けています。
2024年12月には、IPC AsiaチームがNVIDIAやSunisongといった企業を訪問し、最先端技術の「設計図」とも言えるIPC-CFX規格の活用や、認証トレーニングの導入成果について意見を交わしました。さらに今後の協働に向けて関係を深化させました。
※本記事の全文(TOP TECH IN TAIWAN)は、『IPC Community』(https://ipccommunity.org/)、2025年春号にてお読みいただけます。