IPC マンスリーレポート 11月号

『IPC標準規格の最前線』
IPC-AJ-820A『組立と接合に関するハンドブック』、
待望の日本語版がリリース

IPC-AJ-820A『組立と接合に関するハンドブック』の日本語版がリリースされ、好評発売中です。本書は、プリント基板実装における設計上の留意点から部品実装、はんだ付け技術、洗浄、コンフォーマルコーティング、リワーク・修理に至るまで、電子機器組立の幅広い工程を網羅した包括的なガイドです。

また、IPC J-STD-001IPC-A-610の背景や技術的根拠を理解するための参考資料としても活用でき、製造現場におけるベストプラクティスの習得や教育用途にも最適な内容となっています。

IPC Works ASIA オートモーティブセミナー及びタスクグループ会議開催

2025年9月30日、名古屋にてIPC Works Asiaオートモーティブセミナー2025、及びタスクグループ会議が開催されました。
今年は、ボッシュ社のウド・ウェルツェル氏に『モビリティ・エレクトロニクスにおける持続可能な実装:課題と可能性』並びに『スルーホールはんだ接合部のボイド:検査と信頼性評価』という2つのテーマで講演いただき、オンライン参加を含め200名に迫る方々にご参加いただきました。

同日午後には、J-STD-001・IPC-A-610の車載用途向け追加規格について議論する国内タスクグループ(7-31BV-JP)の対面会議が開催されました。
日本からの幾つかの提案は、既に同基準書やIPC-A-610次版などでの採用・反映が決まっています。
有志のワーキングループからの活動報告など、次なる提案に向け、ウド氏を交え熱心な議論が行われました。

IPC認証トレーニングの予定

  • 12月9日(火)・10日(水)  J-STD-001CIS及びIPC-7711/21CIS 更新トレーニング 於:東京会場
  • 12月16日(火)~18日(木)  J-STD-001CIS 新規トレーニング 於:東京会場
  • 2月3日(火)~5日(木)  J-STD-001CIS 新規トレーニング 於:名古屋会場
  • 2月17日(火)・18日(水)  J-STD-001CIS及びIPC-7711/21CIS 更新トレーニング 於:東京会場

※この他の開催予定は、こちらよりご確認ください。
※初めてスペシャリスト資格の取得を目指す方は、「人材開発支援助成金」の活用もご検討ください。
「人材開発支援助成金」は、厚生労働省の提供する助成金プログラムです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html

GEA開催イベント:IPC CEMAC 2025、世界の業界リーダーが持続可能な製造の未来を議論

2025年9月下旬GEA上海浦東品質技術協会の共催により「IPC CEMAC 2025」が開催されました。世界各国から400社600名を超える参加者が上海に集い、「持続可能な未来の形成(Shaping a Sustainable Future)」をテーマに業界の最新動向と将来戦略が議論されました。

会議では、年内リリース予定の新基準『IPC-6921(Requirements and Acceptance for Organic IC Substrates)』が紹介されたほか、スマート製造の実践事例やESG協業イニシアティブの立ち上げも発表されました。優れた成果を上げた企業や技術者への表彰も行われ、GEA東アジア代表のシドニー・シャオ氏の開会の言葉通り、業界の協調と革新の重要性が強く感じられる2日間となりました。

GEA、東京でプレスセミナーを開催

2025年9月末、東京にてGEA主催のプレスセミナーが開催されました。会場では、甘利明氏(元経済産業大臣/半導体戦略推進議員連盟 名誉会長)遠藤信博氏(NEC特別顧問/日本工業標準調査会 会長)、そしてGEA会長兼CEO ジョン・W・ミッチェル氏が登壇し、エレクトロニクス産業の未来を見据えた国際標準化戦略について意見交換が行われました。

GEAは、標準化活動やそれに関連するサービスにおいて「IPCブランド」を堅持しつつ、『より良いエレクトロニクスで、より良い世界を』をスローガンに、サプライチェーン全体の支援に注力しています。イノベーションやサステナビリティ、強靭でレジリエントなサプライチェーンなど、多くの課題に直面する中で、GEA・IPCの実績を踏まえた国際標準化への戦略的参画が、企業や業界全体の成長を加速させる重要な手段であるとの認識が共有されました。